2026年のロサンゼルス・ドジャースは、山本由伸、タリク・スクーバル、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーという豪華な先発陣を擁し、球団史に残る投手陣を形成した。加えて、大谷翔平、佐々木朗希、エメット・シーアン、ジャスティン・ロブレスキーらも先発や救援でチームを支えている。
2026年11月4日時点でシーズンを振り返ると、レギュラーシーズンとポストシーズンでは先発投手の顔ぶれや起用順が大きく異なった。特に、8月2日に加入したスクーバルの存在は、ドジャースの投手陣を再編する大きな転機となった。一方、チームはナ・リーグ優勝決定シリーズでブルワーズに4連敗し、ワールドシリーズ進出を逃している。
【2026年最新】ドジャースの先発投手は誰?主力4本柱を解説

2026年のドジャース先発ローテーションを理解するうえで、まず押さえておきたいのが主力4投手の存在だ。
MLB公式が9月27日に公開したポストシーズン展望では、山本由伸、タリク・スクーバル、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーが先発陣の中心として挙げられた。
この4人は、それぞれ異なる特徴を持つ。
- 山本由伸:シーズンを通して安定した投球回を積み重ねる右腕
- タリク・スクーバル:圧倒的な奪三振能力を持つ左腕
- ブレイク・スネル:高い三振奪取能力を誇る左腕
- タイラー・グラスノー:長身から投げ下ろす速球と変化球が武器の右腕
特に注目されたのが、スクーバルの途中加入だった。
タリク・スクーバルは8月2日にドジャースへ移籍
2024年、2025年のア・リーグ最優秀投手賞を受賞した実績を持つ左腕。ドジャースは2026年8月2日、タイガースからスクーバルを獲得した。
MLB公式によると、トレードでは外野手ザイア・ホープ、右腕リバー・ライアン、右腕ブレイディ・スミスの3人がタイガースへ移籍した。
ドジャースが有望株を放出してまで獲得した背景には、ポストシーズンで先発投手の質と層をさらに高める狙いがあった。
スクーバルは2026年のレギュラーシーズンを26試合、12勝7敗、防御率2.72で終えた。158回2/3を投げて186奪三振を記録しており、途中加入ながら強力な先発陣の一角を担った。
山本由伸はシーズンを支えたエース
2026年は28試合に先発。14勝9敗、防御率2.53、185イニング、182奪三振という成績を残した。
山本の最大の強みは、登板数だけではなく投球回を安定して確保できる点にある。
特に注目したいのは、WHIPが0.87だったことだ。これは1イニング当たりに許した安打と四球の合計が平均0.87人だったことを意味する。
防御率2.53とWHIP0.87の組み合わせは、失点を抑える能力と走者を出さない能力の両面で優秀だったことを示している。
2026年7月19日にはヤンキース戦でレギュラーシーズン初の完投も記録。年間を通じて先発陣の土台を支えた。
ブレイク・スネルとタイラー・グラスノーは復帰後に存在感
左投手・背番号7
防御率1.90
右投手・背番号31
防御率3.53
スネルは2026年のレギュラーシーズンで9試合に先発し、4勝1敗、防御率1.90、42回2/3、55奪三振を記録した。
グラスノーは13試合に先発し、5勝2敗、防御率3.53、74イニング、98奪三振という成績だった。
両者に共通する課題は、シーズン中の故障離脱だ。MLB公式のシーズン総括によると、スネルは8月11日、グラスノーは8月25日に長期離脱から復帰した。
つまり、両投手は年間を通してフル稼働したわけではない。それでも、復帰後にポストシーズンを見据えた先発陣へ加わったことが、ドジャースの大きな強みとなった。
【成績比較表】2026年ドジャース先発投手一覧とERA・WHIP
2026年のドジャースには、4本柱以外にも複数の先発候補がいた。
以下はMLB公式選手成績に基づく2026年レギュラーシーズンの主要投手の比較である。スクーバルの成績はタイガース在籍時とドジャース在籍時を含むシーズン通算値だ。
| 投手 | 勝敗 | 防御率 | WHIP | 投球回 |
|---|---|---|---|---|
| 山本由伸 | 14勝9敗 | 2.53 | 0.87 | 185.0 |
| タリク・スクーバル | 12勝7敗 | 2.72 | 0.96 | 158.2 |
| ブレイク・スネル | 4勝1敗 | 1.90 | 1.10 | 42.2 |
| タイラー・グラスノー | 5勝2敗 | 3.53 | 0.95 | 74.0 |
| 大谷翔平 | 8勝2敗 | 1.79 | 0.95 | 85.2 |
| 佐々木朗希 | 5勝5敗 | 4.49 | 1.32 | 122.1 |
| エメット・シーアン | 5勝8敗 | 4.57 | 1.18 | 112.1 |
| ジャスティン・ロブレスキー | 11勝5敗 | 3.78 | 1.16 | 133.1 |
出典:MLB公式選手プロフィールの2026年レギュラーシーズン成績。投球回の「.1」「.2」はそれぞれ1/3回、2/3回を示す。
この表から読み取れる要点は3つある。
1つ目は、山本の安定感だ。
185イニングは主要先発投手の中でも突出している。防御率2.53に加え、WHIP0.87という数字も優秀で、先発として試合を組み立てる能力が高かった。
2つ目は、スクーバルの奪三振能力だ。
158回2/3で186奪三振という数字は、1イニング当たりの三振奪取能力の高さを示す。山本とは異なるタイプのエースとして、投手陣に新しい選択肢をもたらした。
3つ目は、控えの先発候補にも十分な投球回があったことだ。
ロブレスキーは133回1/3、シーアンは112回1/3を投げている。主力の故障や休養が必要な時期に、こうした投手が登板機会を確保したことは、長いレギュラーシーズンを乗り切るうえで重要だった。
ERAとWHIPはどちらを重視すべきかドジャース先発投手の評価では、防御率(ERA)とWHIPをセットで確認したい。
- ERA:9イニング当たりの自責点を示す指標
- WHIP:1イニング当たりの被安打と与四球の合計
- 投球回(IP):先発投手がどれだけ長く試合を任されたかを示す数字
- 奪三振(SO):打者を三振で打ち取った数
例えば山本はERA2.53、WHIP0.87。失点を抑えるだけでなく、走者を出しにくい投球ができていた。
一方、スネルは防御率1.90と非常に優秀だが、投球回は42回2/3だった。年間の安定感を評価する場合は、登板数や投球回も考慮する必要がある。
数字を比較するときは、単純な防御率ランキングだけで判断しないことが大切だ。
【日本人投手の役割】大谷翔平と佐々木朗希は先発か救援か
2026年のドジャースでは、日本人投手の役割にも大きな違いがあった。
大谷翔平は先発投手として優秀な数字を残し、佐々木朗希はシーズン中の先発経験を経て、ポストシーズンでは救援に回った。
大谷翔平は14試合に先発、防御率1.79
2026年は投手として14試合に先発し、8勝2敗、85回2/3、95奪三振、WHIP0.95を記録した。
打者としての活躍だけでなく、投手としても高い水準の成績を残した。
特に防御率1.79は、2026年の主要先発投手の中でも目を引く数字だ。
一方で、ポストシーズンの先発4本柱には山本、スクーバル、スネル、グラスノーが選ばれている。
MLB公式のポストシーズン登録情報でも、大谷は二刀流選手として登録され、4人の先発投手とは別の枠で扱われていた。
つまり、大谷がレギュラーシーズンで好成績を残したことと、10月の先発ローテーションに入ることは別の問題だった。
佐々木朗希は先発から救援へ役割を変更
2026年は26試合に登板し、5勝5敗、防御率4.49、122回1/3、123奪三振を記録。
佐々木はシーズン中、先発投手として経験を積んだ。
2026年4月25日には新しいスプリッターを披露し、故障者が相次ぐローテーションの中で先発の役割を維持した。MLB公式のシーズン総括でも、この変化が取り上げられている。
しかし、ポストシーズンでは状況が変わった。
MLB公式の9月27日の展望記事では、佐々木はジャスティン・ロブレスキー、エメット・シーアンとともに救援要員として想定されていた。
これは佐々木の能力を否定する判断ではない。短期決戦では、先発投手の休養日や対戦相手との相性、試合終盤の必要な投球タイプなどが起用に影響するためだ。
先発で長いイニングを投げることと、救援で短いイニングを全力で抑えることでは、求められる役割が異なる。
【若手・控え投手】シーアンとロブレスキーは先発ローテーションをどう支えた?
主力4人に加えて、2026年のドジャースを支えたのがエメット・シーアンとジャスティン・ロブレスキーだ。
右投手
2026年は22試合に先発。シーズン通算防御率4.57。
左投手
2026年は21試合に先発。11勝5敗、防御率3.78。
シーアンは2026年に23試合に登板し、5勝8敗、防御率4.57、112回1/3、132奪三振を記録した。
防御率だけを見ると主力4投手には及ばないが、奪三振数は132に達している。
先発として一定の投球回を確保しながら、打者を三振に取れる能力は評価材料になる。
ポストシーズンでは先発の枠から外れ、救援候補として扱われた。これはチームが先発4本柱を優先した結果でもある。
ジャスティン・ロブレスキーは左腕の先発候補ロブレスキーは2026年に11勝5敗、防御率3.78を記録。133回1/3を投げ、111奪三振、WHIP1.16だった。
先発としてまとまった投球回を確保できる左腕は、長いシーズンを戦ううえで貴重だ。
ただし、ポストシーズンでは起用方法が変わった。
MLB公式の10月11日のNLCS登録発表では、ロブレスキーが26人枠に加わり、ブルペンの13人目として登録された。複数イニングを投げられる点も期待されていた。
ここから分かるのは、先発候補としての能力と、ポストシーズンでの役割は必ずしも一致しないということだ。
【ローテーションの順番】レギュラーシーズンとポストシーズンは何が違った?
ドジャースの2026年先発ローテーションを理解する際、最も誤解しやすいのが登板順だ。
シーズン中は基本的に先発投手を順番に回していくが、ポストシーズンでは対戦相手や休養日を考慮し、順番を組み替える。
レギュラーシーズンは固定された5人制ではなかった2026年は故障による離脱が相次いだ。
山本は年間を通じて28試合に先発した一方、スネルとグラスノーは長期離脱を経験した。佐々木、シーアン、ロブレスキーも先発の機会を得ている。
そのため、年間を通じて「1番手から5番手まで同じ順番」という運用ではなかった。
投手のコンディションや登板間隔に合わせて、柔軟に組み替える必要があった。
ポストシーズンは4本柱を中心に編成MLB公式の9月27日の展望記事では、山本、スクーバル、スネル、グラスノーがポストシーズンの中心とされた。
特に山本は通常、少なくとも5日間の休養を取って先発することに慣れていた。一方、スクーバル、スネル、グラスノーは4日間の休養でも先発できる投手として扱われていた。
そのため、山本を第1戦に起用すれば、第5戦でも通常の休養日を確保できる可能性があった。
実際のポストシーズンでは、対戦相手に応じて順番が変わった。
| シリーズ | 先発起用の流れ |
|---|---|
| NLDS第1戦 | スクーバル |
| NLDS第2戦 | スネル |
| NLDS第3戦 | 山本 |
| NLDS第4戦 | グラスノーが候補となる編成 |
| NLCS第1戦 | スクーバル |
| NLCS第2戦 | 山本 |
| NLCS第3戦 | スネル |
| NLCS第4戦 | グラスノー |
MLB公式のNLDS・NLCS展望記事では、スクーバルを第1戦、山本をNLCS第2戦に配置する方針が報じられていた。
ここで重要なのは、山本が必ず第1戦を担当するわけではない点だ。
休養日を優先する場合、あえて第1戦を避けて第2戦や第3戦に回すこともある。短期決戦では、単純なエース順よりもシリーズ全体を通した投手運用が重視される。
【2026年ポストシーズン】ドジャース先発陣はブルワーズに勝てたのか?
とのNLCS
2026年10月11日から15日にかけて行われたナ・リーグ優勝決定シリーズで、ドジャースは4連敗を喫した。
ドジャースはNLDSでアトランタ・ブレーブスを3勝1敗で下し、NLCSへ進出した。
NLDSではスクーバル、スネル、山本、グラスノーという4人を中心に先発陣を運用。4試合を通じた先発陣の防御率は1.69だった。
しかし、ブルワーズとのNLCSでは流れが変わった。
- 第1戦:ブルワーズ 2-1 ドジャース
- 第2戦:ブルワーズ 7-4 ドジャース
- 第3戦:ブルワーズ 6-2 ドジャース
- 第4戦:ブルワーズ 6-4 ドジャース
スクーバルが第1戦、山本が第2戦、スネルが第3戦に先発した。シリーズは第4戦で決着し、ドジャースは0勝4敗で敗退した。
先発陣の個人成績とチーム結果は別に評価する必要があるレギュラーシーズンの4本柱は、いずれも実力を示した。
しかし、短期決戦では1試合の失点や救援陣への負担がシリーズ全体に影響する。
また、先発投手が好投しても、打線の援護やブルペンの状態によって勝敗は変わる。
2026年のドジャースは、先発陣の個々の能力だけではシリーズを勝ち抜けなかった。
なお、2026年のワールドシリーズはブルワーズがレイズを4勝1敗で下して初優勝。ドジャースの3連覇への挑戦はNLCSで終わった。
【よくある誤解】ドジャース先発投手を調べるときの注意点
ドジャースの投手陣は豪華な顔ぶれがそろっているため、選手の名前だけで先発ローテーションを判断すると誤解が生まれやすい。
特に次の3点は押さえておきたい。
誤解1:大谷翔平はポストシーズンでも先発4本柱だった?
大谷はレギュラーシーズンで14試合に先発し、防御率1.79を記録した。しかし、2026年のポストシーズン先発4本柱は山本、スクーバル、スネル、グラスノーだった。二刀流選手としての登録と先発ローテーションの枠は区別する必要がある。
誤解2:佐々木朗希は2026年も先発だけだった?
レギュラーシーズンでは先発投手として起用されたが、ポストシーズンでは救援要員に回った。シーズン中と10月では役割が異なっている。
誤解3:防御率が最も低い投手が必ずエース?
防御率は重要な指標だが、投球回やWHIP、登板数も合わせて評価したい。短いイニングしか投げていない投手と、年間185イニングを投げた投手では、シーズンを通した貢献の意味が違う。
【ドジャースの先発投手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のドジャース先発ローテーションの中心は誰ですか?
2026年のポストシーズンでは、山本由伸、タリク・スクーバル、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーの4人が中心でした。レギュラーシーズンは故障や移籍に伴い、佐々木朗希、シーアン、ロブレスキー、大谷翔平らも先発を担当しました。
Q2:2026年の山本由伸の成績は?
28試合に先発し、14勝9敗、防御率2.53、185イニング、182奪三振、WHIP0.87でした。シーズンを通じて先発陣を支える活躍を見せました。
Q3:タリク・スクーバルはいつドジャースに加入しましたか?
2026年8月2日です。デトロイト・タイガースから移籍し、シーズン通算では12勝7敗、防御率2.72、186奪三振を記録しました。
Q4:大谷翔平は2026年に投手として何試合に先発しましたか?
14試合です。8勝2敗、防御率1.79、85回2/3、95奪三振、WHIP0.95という成績でした。
Q5:佐々木朗希は2026年のポストシーズンで先発しましたか?
ポストシーズンでは主に救援要員として登録されました。シーズン中の先発起用とは異なる役割を担っています。
Q6:2026年のドジャースはワールドシリーズに進出しましたか?
進出していません。NLDSでブレーブスを下しましたが、NLCSでブルワーズに4連敗し、敗退しました。
2026年のドジャース先発投手陣は、山本由伸を軸に、スクーバル、スネル、グラスノーという実力者をそろえた豪華な構成だった。
加えて、大谷翔平の二刀流、佐々木朗希の先発・救援両面での経験、シーアンとロブレスキーの投球回もチームにとって重要だった。
プロの視点から評価するなら、注目すべき要点は次の3つだ。
1. 年間の安定感: 山本由伸の185イニング、防御率2.53、WHIP0.87は先発エースとしての価値を示した。
2. 投手陣の選択肢: スクーバルの途中加入によって左腕の厚みが増し、スネルやグラスノーの復帰も先発陣を強化した。
3. 短期決戦への対応: シーズン中の先発投手を救援に回すなど、柔軟な運用を実施したものの、NLCSではブルワーズに敗れた。
2026年のドジャースを振り返る際、単に豪華な先発投手が何人いるかだけで判断するのは適切ではない。年間を通して何イニング投げられるか、故障からどの程度回復できるか、そしてポストシーズンでどの役割を担えるかが重要になる。
山本由伸の安定性、スクーバルの支配力、スネルとグラスノーの実力、そして大谷・佐々木らの多様な起用法。 これらを総合して見ることが、2026年のドジャース先発投手陣を正しく理解するポイントだ。