2026年7月12日から26日まで開催された大相撲名古屋場所(令和8年七月場所)は、千秋楽までもつれ込む劇的な優勝争いとなった。幕内優勝を果たしたのは、関脇の安青錦(あおにしき)。12勝3敗で並んだ大関・霧島、関脇・熱海富士との優勝決定巴戦を制し、3場所ぶり3度目の幕内優勝を飾った。会場は名古屋市北区のIGアリーナ。15日間にわたって熱戦が繰り広げられた。
この記事では、2026年名古屋場所の幕内全42力士の勝敗、安青錦の15日間の取組結果、千秋楽の決まり手、三賞受賞力士、十両から序ノ口までの各段優勝者を整理する。優勝決定戦の経緯や近年の名古屋場所の優勝力士も振り返る。
【2026年名古屋場所の結果】幕内優勝は安青錦!12勝3敗で3度目の賜杯
2026年の名古屋場所で最も大きな注目を集めたのは、安青錦の優勝と大関復帰だった。
安青錦は西関脇として出場。最終成績は12勝3敗で、優勝回数は通算3回となった。
今場所は、前場所の五月場所を全休した影響で大関から関脇に転落していた安青錦にとって、大関復帰を懸けた重要な15日間でもあった。
安青錦の優勝が持つ特別な意味安青錦は2026年5月場所を0勝0敗15休で終えていた。
大関から陥落した力士には、次の場所で関脇として10勝以上を挙げれば大関に復帰できる特例がある。
安青錦は名古屋場所11日目に10勝目を挙げ、この条件を達成。1場所での大関復帰を決めた。
加えて、左足首や左足親指のけがを抱えながら優勝争いを続け、最後には賜杯まで手にした。
デイリースポーツの7月26日付報道によると、大関復帰を決めた場所で優勝するのは初めてのケースだった。単なる優勝回数の上積みではなく、復帰と優勝を同時に成し遂げた点に、この場所の大きな価値がある。
2026年名古屋場所の基本情報- 場所:令和8年七月場所
- 開催期間:2026年7月12日~7月26日
- 会場:IGアリーナ(愛知県名古屋市北区)
- 幕内優勝:安青錦
- 優勝成績:12勝3敗
- 優勝回数:3回目
- 優勝決定戦:安青錦・霧島・熱海富士による巴戦
【千秋楽の取組結果】霧島・熱海富士・安青錦の巴戦を解説
2026年7月26日の千秋楽は、最後まで優勝者が決まらない展開となった。
千秋楽を迎えた時点で優勝争いの中心にいたのは、2敗の安青錦。ところが本割の熱海富士戦で敗れ、優勝決定は持ち越された。
続く霧島も琴櫻を破って12勝3敗とし、優勝争いは3人による巴戦に突入した。
千秋楽の本割で何が起きた?最初の注目取組は、関脇・熱海富士と関脇・安青錦の対戦だった。
熱海富士は安青錦を押し出しで破った。これにより両者が12勝3敗で並んだ。
加えて、大関・霧島が大関・琴櫻を寄り切りで下し、12勝目を記録。3人が同じ成績になった。
日刊スポーツは千秋楽の展開について、2025年初場所以来、約1年半ぶりの優勝決定巴戦になったと報じている。
優勝決定巴戦の対戦順と決まり手
優勝決定巴戦・第1戦
熱海富士
押し出し
霧島
優勝決定巴戦・第2戦
安青錦
寄り切り
熱海富士
優勝決定巴戦・第3戦
安青錦
寄り切り
霧島
対戦順と決まり手は協会の取組結果をもとにした記録に基づく。
最初の一番では熱海富士が霧島を破った。しかし、続く取組で安青錦が熱海富士を寄り切り、最後の霧島戦も寄り切りで勝利した。
本割では熱海富士に敗れながら、優勝決定戦では2連勝。安青錦は最後の最後で勝負強さを見せた。
霧島と熱海富士、それぞれの結果霧島は本割で琴櫻を破り、12勝3敗で優勝決定戦に進出したものの、巴戦で連敗。優勝には届かなかった。
熱海富士は本割で安青錦を破る大きな勝利を挙げ、優勝決定戦でも最初の一番を制した。しかし、安青錦に敗れて初優勝を逃した。
両者とも12勝3敗という優秀な成績を残している。熱海富士には敢闘賞も贈られた。
【15日間の全取組を振り返る】安青錦の星取表と勝敗一覧
名古屋場所の15日間を理解するうえで、優勝した安青錦の星取表は欠かせない。
日本相撲協会の力士プロフィールに掲載された令和8年七月場所の成績は12勝3敗。対戦相手と各日の結果を並べると、序盤から終盤まで安定した戦いを続けていたことが分かる。
安青錦の初日から千秋楽までの成績以下は安青錦自身の15日間の取組結果である。
初日~五日目
- 7月12日・初日:○ 平戸海(上手投げ)
- 7月13日・二日目:○ 美ノ海(寄り切り)
- 7月14日・三日目:○ 伯乃富士(寄り切り)
- 7月15日・四日目:● 義ノ富士(上手投げ)
- 7月16日・五日目:○ 琴櫻(寄り切り)
序盤は3連勝と好スタートを切った。四日目に義ノ富士に敗れたものの、翌日の琴櫻戦で白星を取り戻している。
六日目~十日目
- 7月17日・六日目:○ 王鵬(下手捻り)
- 7月18日・七日目:○ 藤ノ川(寄り切り)
- 7月19日・中日:○ 隆の勝(押し出し)
- 7月20日・九日目:○ 大の里(上手出し投げ)
- 7月21日・十日目:○ 豊昇龍(上手投げ)
中盤は5連勝。横綱・大の里と横綱・豊昇龍を相手に白星を挙げたことも、優勝争いを大きく前進させた。
十一日目~千秋楽
- 7月22日・十一日目:○ 豪ノ山(寄り切り)
- 7月23日・十二日目:● 琴勝峰(押し出し)
- 7月24日・十三日目:○ 霧島(肩透かし)
- 7月25日・十四日目:○ 尊富士(寄り倒し)
- 7月26日・千秋楽:● 熱海富士(押し出し)
十一日目に10勝目を挙げ、大関復帰の条件を達成。十二日目に琴勝峰に敗れたものの、十三日目には霧島との直接対決を制した。
千秋楽は熱海富士に敗れたが、巴戦で2連勝して優勝を決めた。
15日間を通じて見えた安青錦の強さ安青錦の成績を振り返ると、特に注目したいのは終盤の勝負強さだ。
優勝争いでは、単に白星を積み重ねるだけでなく、上位力士との直接対決で結果を残すことが求められる。
安青錦は大の里、豊昇龍、霧島といった強豪との取組で勝利を収めた。加えて、千秋楽に本割で敗れても気持ちを切り替え、決定戦で熱海富士と霧島を連破した。
15日間の成績だけを見ると12勝3敗だが、優勝決定戦での2勝を含めた最終日の戦いぶりは、数字以上に印象深いものとなった。
【幕内星取表】名古屋場所2026の全42力士の勝敗一覧
2026年名古屋場所の幕内は、横綱から前頭まで42人が番付に名を連ねた。
以下は日本相撲協会の星取表をもとにした、東西別の最終成績一覧である。優勝・三賞を受賞した力士には賞の名称も記載した。
1.12勝3敗で優勝争いを繰り広げた3人
安青錦、霧島、熱海富士が12勝3敗で並んだ。通常の15日間の成績だけでは優勝者が決まらず、巴戦が必要になった。
2.前頭七枚目の琴栄峰と高安がともに11勝
琴栄峰と高安はともに11勝4敗。上位陣だけでなく、平幕からも優勝争いを盛り上げる好成績が生まれた。
3.休場した幕内力士にも注目
豊昇龍は7勝7敗1休、若隆景は0勝0敗15休、若ノ勝は5勝2敗8休だった。
特に若隆景は全休となり、豊昇龍と若ノ勝も15日間を通して出場できなかった。星取表では勝敗だけでなく、休場を示す数字も確認する必要がある。
名古屋場所では幕内優勝だけでなく、三賞や十両以下の各段優勝も決まった。
三賞は、場所を通じて際立った活躍を見せた力士に贈られる賞で、殊勲賞・敢闘賞・技能賞の3種類がある。
2026年名古屋場所の三賞受賞力士
藤ノ川8勝7敗
東前頭筆頭・初受賞
上位力士に対する活躍が評価され、殊勲賞を初めて受賞した。
熱海富士12勝3敗
東関脇・4回目
琴栄峰11勝4敗
東前頭七枚目・初受賞
高安11勝4敗
西前頭七枚目・7回目
安青錦12勝3敗
西関脇・4回目
優勝と同時に技能賞も受賞。安青錦にとって4度目の技能賞となった。
11勝4敗
東十両六枚目・高田川部屋
十両では11勝4敗で4人が並び、優勝決定戦に進んだ。
その決定戦を制したのが湘南乃海だ。初優勝を飾り、来場所の再入幕も確実視された。
幕内から十両に落ちた経験を持つ湘南乃海にとって、再び幕内へ戻る足掛かりとなる結果だった。
幕下・三段目・序二段・序ノ口の優勝者十両以下でも、各段で優勝者が決まった。
幕下優勝:旭富士6勝1敗
東幕下十一枚目・伊勢ヶ濱部屋
7人による優勝決定戦を制覇。序ノ口から4場所連続で各段優勝を達成した。
三段目優勝:天昇山7勝0敗
東三段目三枚目・玉ノ井部屋
7戦全勝で三段目を制した。
序二段優勝:白月狼7勝0敗
東序二段六枚目・朝日山部屋
2場所連続で7戦全勝の優勝を果たした。
序ノ口優勝:垣添7勝0敗
西序ノ口十六枚目・雷部屋
初土俵から間もない力士が、7戦全勝で序ノ口を制した。
下位の優勝者で特に注目したいのが旭富士だ。
2026年1月場所に序ノ口、3月場所に序二段、5月場所に三段目、そして7月場所に幕下で優勝した。
つまり、4場所連続で所属する段を上げながら各段の優勝を達成したことになる。
デイリースポーツによると、年6場所制が始まった1958年以降、序ノ口から4段階連続で優勝した例は初めてとされた。
幕内優勝とは異なるカテゴリーの記録だが、今後の番付上昇を考えるうえでも見逃せない実績だ。
【名古屋場所の歴代優勝力士】2023年から2026年までの優勝を比較
名古屋場所は毎年7月に開催される本場所で、力士にとって夏場の重要な勝負の舞台となる。
歴代優勝力士を振り返ると、同じ名古屋場所でも優勝の決まり方や活躍する力士は大きく異なる。
直近4年間の幕内優勝力士
2026年・安青錦12勝3敗
3人による巴戦を制して3度目の優勝
2025年・琴勝峰13勝2敗
前頭十五枚目から幕内初優勝
2024年・照ノ富士12勝3敗
隆の勝との優勝決定戦を制覇
2023年・豊昇龍12勝3敗
北勝富士との優勝決定戦を制覇
2025年は琴勝峰が13勝2敗で優勝。2024年は照ノ富士が12勝3敗で隆の勝との決定戦を制し、2023年は豊昇龍が北勝富士との決定戦を制した。
それに対して2026年は3人による巴戦。優勝決定戦の形式も含め、見応えのある場所となった。
歴代優勝記録を見るときの注意点大相撲の優勝記録には、幕内優勝と十両以下の各段優勝がある。
同じ「名古屋場所の優勝」という表現でも、幕内最高優勝を指すのか、十両や幕下の優勝を指すのかによって対象が異なる。
また、本割で最も多く勝った力士が必ずしも優勝するとは限らない。同じ勝敗数で並んだ場合には優勝決定戦が実施されるためだ。
2026年の安青錦も、本割だけでは優勝が決まらず、巴戦で最終的な優勝者となった。
【プロの結論】2026年名古屋場所から読み解く大相撲の勝敗と評価
今回の名古屋場所で注目すべきなのは、優勝者の安青錦だけではない。
霧島の12勝、熱海富士の12勝、琴栄峰と高安の11勝、さらに各段で優勝した旭富士や天昇山など、幅広い番付の力士が結果を残した。
特に安青錦の優勝には、3つの評価ポイントがある。
第一に、勝敗だけでなく場所全体の安定感。
15日間で12勝を挙げ、上位力士との対戦でも結果を残した。終盤の霧島戦や横綱戦での勝利が、優勝争いを優位に進める材料になった。
第二に、大関復帰と優勝の同時達成。
大関から関脇に転落した直後の場所で10勝以上を挙げ、大関復帰を決めた。さらに優勝まで果たしたことで、実績面でも大きな節目となった。
第三に、優勝決定戦での修正力。
本割で熱海富士に敗れた後、決定戦で同じ相手に勝利。さらに霧島にも勝った。勝負が一度リセットされた状況で、相手に合わせた対応ができた点は高く評価できる。
一方、霧島や熱海富士も12勝3敗という高い水準の成績を残した。優勝できなかったからといって、両者の場所全体の評価が低くなるわけではない。
大相撲の成績を判断するときは、優勝回数だけでなく、勝ち越し・三賞・上位戦の内容・休場の有無・優勝決定戦の結果まで見ることが大切だ。
【大相撲名古屋場所の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の大相撲名古屋場所で優勝したのは誰ですか?
A1:関脇の安青錦です。12勝3敗で霧島、熱海富士と並び、優勝決定巴戦を制して3度目の幕内優勝を果たしました。
Q2:安青錦と霧島、熱海富士の優勝決定戦はどちらが勝ちましたか?
A2:安青錦が勝ちました。最初に熱海富士が霧島を押し出し、その後、安青錦が熱海富士と霧島を寄り切りで連破しました。
Q3:2026年名古屋場所の三賞受賞力士は誰ですか?
A3:殊勲賞は藤ノ川、敢闘賞は熱海富士・琴栄峰・高安、技能賞は安青錦です。
Q4:十両優勝は誰ですか?
A4:湘南乃海です。11勝4敗で並んだ4人による優勝決定戦を制し、初優勝を飾りました。
Q5:幕下・三段目・序二段・序ノ口の優勝者は誰ですか?
A5:幕下は旭富士、三段目は天昇山、序二段は白月狼、序ノ口は垣添です。旭富士は序ノ口から4場所連続の各段優勝を達成しました。
Q6:2026年名古屋場所の開催期間と会場は?
A6:2026年7月12日から26日までの15日間で、愛知県名古屋市北区のIGアリーナで開催されました。
Q7:名古屋場所の幕内全力士の星取表はどこで確認できますか?
A7:日本相撲協会の公式サイトにある「過去の成績・番付」の星取表で確認できます。幕内だけでなく、十両以下の各段の成績や取組結果も確認できます。
2026年の大相撲名古屋場所は、安青錦が12勝3敗で優勝し、3度目の賜杯を獲得した。
本割では熱海富士に敗れたものの、霧島を含めた巴戦で2連勝。大関復帰と幕内優勝を同じ場所で成し遂げた、記録にも記憶にも残る15日間となった。
今回の主な結果は次のとおり。
- 幕内優勝:安青錦(12勝3敗)
- 十両優勝:湘南乃海(11勝4敗)
- 幕下優勝:旭富士(6勝1敗)
- 三段目優勝:天昇山(7勝0敗)
- 序二段優勝:白月狼(7勝0敗)
- 序ノ口優勝:垣添(7勝0敗)
三賞では藤ノ川、熱海富士、琴栄峰、高安、安青錦が表彰された。
名古屋場所の結果を振り返る際には、幕内の優勝者だけでなく、全42力士の星取表、十両以下の各段優勝、そして千秋楽の決まり手まで確認すると、場所全体の流れがより明確になる。
2026年名古屋場所は、安青錦の大関復帰と3度目の優勝、そして旭富士の4場所連続優勝という、2つの大きな記録が生まれた場所として記憶されるだろう。
主な参照資料:日本相撲協会公式サイト「力士プロフィール」「過去の成績・番付」「星取表」、日刊スポーツ、デイリースポーツの2026年7月26日付報道。