日本相撲協会の公式サイトに掲載されている年寄プロフィールでは、千田川親方の登録名は「千田川 誠」です。現役時代の四股名である徳勝龍から親方に転身し、現在は錦戸部屋に所属しています。
公式プロフィールに記載された基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 現在の年寄名 | 千田川 誠 |
| 読み方 | せんだがわ |
| 本名 | 青木 誠 |
| 生年月日 | 1986年8月22日 |
| 年齢 | 40歳(2026年11月現在) |
| 出身地 | 奈良県奈良市 |
| 現在の所属部屋 | 錦戸部屋 |
| 現役時代の四股名 | 徳勝龍 |
| 現役時代の所属部屋 | 木瀬部屋 |
| 現役時代の最高位 | 前頭二枚目 |
千田川親方の経歴を調べる際に、注意したいのが所属部屋の変化です。
徳勝龍として現役を過ごしたのは木瀬部屋でした。2023年9月に引退した際も、当初は木瀬部屋付きの親方として後進の指導に携わることが報じられていました。
その後、2025年4月に木瀬部屋から錦戸部屋へ移籍しています。
日刊スポーツの2025年4月の取材記事では、錦戸親方(元関脇・水戸泉)と千田川親方の双方が移籍について説明しています。
移籍の背景には、稽古を見てもらいたいという錦戸親方側の意向や、千田川親方が近畿大学出身であることなど、双方の縁がありました。
錦戸親方は千田川親方について、真面目で実直な人物であり、指導でも一方的に押さえつけるのではなく、時代に合った接し方をする点を評価しています。
つまり、千田川親方は引退後も同じ部屋にとどまっていたわけではありません。現在の公式プロフィールに錦戸部屋と記載されているのは、2025年の移籍を経た結果です。
【元徳勝龍の経歴】奈良県出身の力士が歩んだ相撲人生
千田川親方は、現役時代に徳勝龍の四股名で土俵に上がっていました。
奈良県奈良市で生まれ、高知県の明徳義塾高校を経て近畿大学へ進学。大学相撲で経験を積み、2009年1月場所で木瀬部屋から初土俵を踏みました。
ただし、プロ入り後の道のりは決して順風満帆ではありませんでした。
十両昇進から幕内入りまで2009年1月に初土俵を踏んだ徳勝龍は、2011年11月場所で新十両に昇進します。
そこから2013年7月場所に新入幕を果たすまで、約4年を要しました。
一気に番付を駆け上がるタイプではなく、着実に経験を重ねながら幕内の地位をつかんだ力士です。
得意技は突き・押し。日本相撲協会の公式プロフィールには、身長183センチ、体重190キロという体格も記録されています。
その体格を生かした力強い相撲が、徳勝龍の持ち味でした。
2020年初場所で幕内優勝を達成徳勝龍の名前を全国に知らしめた最大の出来事が、2020年1月場所の幕内優勝です。
当時の番付は西前頭十七枚目。幕内の最下位にあたる「幕尻」という立場から優勝争いに加わりました。
千秋楽では大関・貴景勝との一番に臨み、見事に勝利。最終成績は14勝1敗で、自身初の幕内最高優勝を達成しました。
この優勝は、2000年春場所の貴闘力以来、20年ぶりとなる幕尻優勝でした。
加えて、徳勝龍にとっては殊勲賞と敢闘賞も初受賞。奈良県出身力士としても98年ぶりの幕内優勝という歴史的な記録になりました。
優勝後に涙を見せた徳勝龍優勝が決まった瞬間の徳勝龍は、土俵上で涙を見せました。
初土俵から約11年。十両で過ごした時期も長く、必ずしも華々しい出世を続けてきたわけではありません。
それだけに、幕尻からの優勝には大きな意味がありました。
注目したいのは、優勝した場所の番付が最高位ではなかったことです。徳勝龍は西前頭十七枚目から一気に注目を集め、その後の2020年3月場所では自己最高位となる西前頭二枚目に昇進しました。
幕内優勝という結果が、それまで積み重ねてきた努力を大きく花開かせた瞬間でした。
【経歴年表】徳勝龍の優勝から引退、千田川襲名まで
千田川親方の経歴を理解するには、現役時代と親方になってからの出来事を時系列で整理すると分かりやすくなります。
| 時期 | 出来事 | 意味・補足 |
|---|---|---|
| 1986年8月22日 | 奈良県奈良市で誕生 | 本名は青木誠 |
| 2009年1月 | 初土俵 | 木瀬部屋から出場 |
| 2011年11月 | 新十両 | 関取に昇進 |
| 2013年7月 | 新入幕 | 幕内力士となる |
| 2020年1月 | 幕内初優勝 | 西前頭十七枚目で14勝1敗 |
| 2020年3月 | 西前頭二枚目 | 自己最高位を更新 |
| 2023年9月7日 | 元小結・闘牙の千田川親方が退職 | 先代の年寄名跡が空く |
| 2023年9月12日 | 徳勝龍の引退と千田川襲名を承認 | 日本相撲協会の理事会で決定 |
| 2023年9月13日 | 引退会見 | 現役生活に別れ |
| 2025年2月1日 | 引退相撲・断髪式 | 両国国技館で開催 |
| 2025年4月 | 錦戸部屋へ移籍 | 木瀬部屋から所属変更 |
| 2026年11月 | 錦戸部屋所属の千田川親方 | 公式プロフィールに掲載 |
徳勝龍は2023年9月場所の3日目に現役引退と年寄「千田川」の襲名を発表しました。
引退を決断するまでには、成績面での苦しい時期がありました。
2023年には十両から幕下へ降下。十両に復帰した時期もありましたが、再び幕下となり、名古屋場所では1勝6敗という成績に終わっています。
2023年9月13日の引退会見では、引退を決めた経緯について、先場所の成績を振り返りながら説明しました。
会見での言葉として日刊スポーツが報じたのは、次の一節です。
「全ての取組を一生懸命やったので、もう悔いはないです」
この言葉には、長年にわたって土俵に立ち続けてきた力士としての心境が表れています。
引退は単に番付が下がったからというだけではなく、本人が現役生活を振り返り、区切りをつけた決断だったと受け取れます。
日本相撲協会は2023年9月12日付の公式発表で、徳勝龍の引退と年寄千田川の襲名を正式に承認しています。
【元小結・闘牙との関係】千田川という年寄名跡を引き継いだ経緯
千田川親方を検索すると、元小結・闘牙の名前も出てきます。
この2人の関係を理解するうえで重要なのが、相撲界の「年寄名跡」という制度です。
結論からいうと、徳勝龍と闘牙は、同じ千田川という年寄名跡を時期を分けて名乗った別々の人物です。
先代の千田川親方は元小結・闘牙元小結・闘牙は、徳勝龍より前に千田川の名跡を襲名していた親方です。
闘牙は1991年1月場所で初土俵を踏み、2003年秋場所で小結に昇進。幕内在位38場所という実績を残し、2006年5月に現役を引退しました。
その後は年寄として活動し、佐ノ山、浅香山、押尾川などの名跡を経て千田川を襲名しています。
日本相撲協会は2023年9月7日付で、元小結・闘牙の千田川親方が退職したことを発表しました。
徳勝龍が千田川を襲名できた理由闘牙の退職後、同じ年寄名跡を徳勝龍が引き継ぐ形になりました。
2023年9月12日、日本相撲協会の理事会は徳勝龍の引退と年寄千田川の襲名を承認しています。
両者の関係を整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 元小結・闘牙 | 元徳勝龍 |
|---|---|---|
| 人物 | 闘牙 | 徳勝龍 |
| 本名 | 玉城順 | 青木誠 |
| 出身 | 千葉県 | 奈良県奈良市 |
| 現役時代の最高位 | 小結 | 前頭二枚目 |
| 千田川襲名 | 徳勝龍より前 | 2023年9月 |
| 日本相撲協会での立場 | 2023年9月7日退職 | 現在の千田川親方 |
ここで注意したいのは、闘牙と徳勝龍が同一人物ではないということです。
また、徳勝龍が闘牙の弟子だったという意味でもありません。2人をつないでいるのは、同じ年寄名跡を襲名したという制度上の関係です。
検索結果で「千田川親方」とだけ表示されている場合、記事の公開時期によって闘牙を指すのか徳勝龍を指すのかが異なるため、掲載年と本名を確認することが大切です。
【現役時代の成績】前頭二枚目まで昇進した徳勝龍の実績
千田川親方の力士としての実績は、幕内優勝だけではありません。
日本相撲協会の公式プロフィールには、87場所にわたる生涯戦歴や受賞歴が掲載されています。
公式記録で見る主な成績| 項目 | 公式記録 |
|---|---|
| 生涯戦歴 | 553勝570敗1休 |
| 出場場所数 | 87場所 |
| 幕内在位 | 32場所 |
| 幕内戦歴 | 211勝269敗 |
| 幕内優勝 | 1回 |
| 十両優勝 | 1回 |
| 三段目優勝 | 1回 |
| 序ノ口優勝 | 1回 |
| 殊勲賞 | 1回 |
| 敢闘賞 | 1回 |
| 金星 | 1個 |
| 最高位 | 前頭二枚目 |
徳勝龍の最高位は、前頭二枚目です。
2020年初場所で幕尻優勝を果たした後、同年3月場所で西前頭二枚目まで番付を上げました。
ここで混同しやすいのが、幕内優勝と三役昇進の違いです。
幕内優勝を達成しても、必ず小結や関脇に昇進するわけではありません。徳勝龍は幕内優勝という大きな実績を残しましたが、三役への昇進は果たしていません。
そのため、元小結・闘牙と比べると、現役時代の最高位には違いがあります。
ただし、最高位だけで力士の実績を評価するのは適切ではありません。幕尻から14勝1敗で優勝した徳勝龍の記録は、番付上の最高位とは別の価値を持っています。
得意技は突き・押し日本相撲協会の公式プロフィールでは、徳勝龍の得意技は「突き・押し」とされています。
体格を生かした攻めを持ち味とし、決まり手の傾向としては押し出し、叩き込み、寄り切りなどが記録されています。
公式プロフィールの過去6場所の取組結果に基づく決まり手傾向では、押し出しが23%、叩き込みと寄り切りがそれぞれ18%です。
この数字からも、押し相撲を中心にしながら、状況に応じて複数の決まり手を使っていたことが分かります。
【2025年2月1日の断髪式】徳勝龍が力士人生に区切り
2023年9月に引退を発表した徳勝龍ですが、力士としての最後の大きな節目となったのは、2025年2月1日に東京・両国国技館で開催された引退相撲と断髪式でした。
断髪式では、新横綱だった豊昇龍をはじめ、関係者や著名人など約380人がはさみを入れました。
最後は師匠の木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)が止めばさみを入れ、大銀杏が切り落とされました。
断髪式は引退発表から約1年5か月後2023年9月の引退発表から2025年2月の断髪式までは、約1年5か月の期間があります。
この間、徳勝龍は年寄千田川として活動していました。
引退と断髪式は同じ出来事ではありません。引退発表によって力士としての現役生活に終止符を打ち、その後に引退相撲と断髪式を開催するという流れです。
そのため、2025年2月1日を引退日と紹介するのは正確ではありません。
断髪式で見せた感謝の気持ち2025年2月1日の引退相撲では、長年支えてきた関係者が集まり、徳勝龍の土俵人生を見送りました。
報道によると、断髪式には新横綱・豊昇龍や元横綱・照ノ富士ら相撲関係者のほか、内山高志さん、3時のヒロインのかなでさん、AKB48の正鋳真優さんなども出席しました。
また、最後の止めばさみを入れたのは、現役時代から所属していた木瀬部屋の師匠です。
この点は、親方になって錦戸部屋へ移籍した現在の所属関係と、現役時代の師弟関係を分けて理解するうえでも重要です。
【プロの結論】千田川親方の経歴から読み解く3つのポイント
千田川親方の経歴には、大相撲の世界を理解するための要点が3つあります。
1. 幕内優勝と最高位は別の評価軸徳勝龍は前頭十七枚目から幕内優勝を果たしましたが、最高位は前頭二枚目です。
三役経験の有無だけでは測れない実績を残した力士であり、2020年初場所の優勝はその象徴です。
2. 年寄名跡の継承と所属部屋の移籍は別の話千田川の襲名は、元小結・闘牙が退職した後の2023年9月に承認されました。
一方、錦戸部屋への移籍は2025年4月です。
この2つは異なる時期に起きた別の出来事です。年寄名跡を襲名したからといって、所属部屋まで自動的に決まるわけではありません。
3. 現役時代の師匠と現在の所属先を混同しない徳勝龍時代の師匠は木瀬親方です。引退相撲でも木瀬親方が止めばさみを入れました。
現在の所属部屋は錦戸部屋ですが、これは2025年の移籍によるものです。
人物の経歴を正しく追うには、現役時代の所属、引退時の所属、現在の所属という3つの時点を区別する必要があります。
【千田川親方に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:千田川親方の現在の年齢は何歳ですか?
A1:1986年8月22日生まれで、2026年11月現在40歳です。日本相撲協会の公式プロフィールにも同じ生年月日と年齢が掲載されています。
Q2:千田川親方の本名は何ですか?
A2:本名は青木誠さんです。現役時代は徳勝龍誠の四股名で土俵に上がっていました。
Q3:千田川親方の現在の所属部屋はどこですか?
A3:2026年現在、錦戸部屋です。現役時代は木瀬部屋に所属し、2025年4月に錦戸部屋へ移籍しました。
Q4:徳勝龍の最高位は何ですか?
A4:最高位は前頭二枚目です。2020年3月場所に西前頭二枚目へ昇進しました。幕内優勝は2020年1月場所の1回です。
Q5:千田川親方はいつ引退しましたか?
A5:2023年9月です。日本相撲協会は9月12日に引退と年寄千田川の襲名を承認しました。
Q6:千田川親方の断髪式はいつ開催されましたか?
A6:2025年2月1日に東京・両国国技館で開催されました。師匠の木瀬親方が最後の止めばさみを入れました。
Q7:元小結・闘牙と現在の千田川親方は同一人物ですか?
A7:別人です。元小結・闘牙が先に千田川の年寄名跡を名乗っており、2023年9月の退職後に徳勝龍が同じ名跡を襲名しました。
Q8:千田川親方は2020年初場所で何勝しましたか?
A8:14勝1敗です。西前頭十七枚目という幕尻の地位から、大関・貴景勝を破って幕内初優勝を果たしました。
2026年現在の千田川親方は、元幕内力士・徳勝龍として活躍した青木誠さんです。
奈良県奈良市出身で、1986年8月22日生まれ。2023年9月に現役を引退して年寄千田川を襲名し、2025年2月1日に両国国技館で断髪式を行いました。現在は錦戸部屋に所属しています。
現役時代の最大の功績は、やはり2020年初場所の幕内優勝です。西前頭十七枚目という幕尻から14勝1敗を記録し、大関・貴景勝を破って優勝した出来事は、大相撲の歴史に残る印象的な記録となりました。
また、元小結・闘牙との関係については、同じ千田川という年寄名跡を引き継いだという点が正しい理解です。両者は別人であり、闘牙の退職後に徳勝龍が名跡を襲名しています。
千田川親方の情報を調べる際には、次の3点を押さえておくと混乱しません。
- 人物の特定: 本名・青木誠、元徳勝龍。
- 現役時代の実績: 2020年初場所の幕内優勝、最高位は前頭二枚目。
- 現在の立場: 2023年に千田川を襲名し、2025年に錦戸部屋へ移籍。
今後の親方としての歩みを追う際も、日本相撲協会の公式プロフィールに掲載される所属部屋や年寄情報を基準に確認すると、過去の報道との混同を避けられます。
千田川親方の歩みは、幕尻から頂点をつかんだ力士が、今度は親方として相撲界に関わっていくまでの記録でもあります。