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【31人と26人は何が違う?】一軍登録とベンチ入りの仕組み

藤堂 弦 藤堂 弦 • 更新: • 公開: • 読了約 16 分
目次

プロ野球の登録制度を理解するうえで、最初に押さえたいのが「出場選手登録」と「ベンチ入り」の違いです。

2026年のレギュラーシーズンでは、球団が一軍の出場選手として登録できるのは最大31人。そのうち、実際の試合でベンチに入れる選手は26人までです。

つまり、一軍登録されている31人全員が、その日の試合に出場できるわけではありません。

出場選手登録31人とは?

出場選手登録とは、球団が選手を一軍公式戦に出場させるために行う登録手続きです。

一般的に「一軍登録」と呼ばれているのは、この出場選手登録を指します。

登録された選手は一軍の公式戦に出場する資格を持ちますが、実際に試合に出るためには、その日のベンチ入り選手として選ばれる必要があります。

31人という数字は最大枠であり、必ず31人を登録しなければならないという意味ではありません。

ベンチ入り26人とは?

ベンチ入りとは、特定の試合においてベンチに入る選手を決めることです。

出場選手登録された31人の中から、試合ごとに最大26人が選ばれます。

例えば、次のような状況が考えられます。

- 先発投手が翌日の登板に備えてベンチ入りしない。
- 登板間隔を空けたい中継ぎ投手をベンチから外す。
- 相手チームとの相性を考慮して野手の構成を変更する。
- 連戦や移動日程を考慮して選手の負担を軽減する。

このように、登録枠とベンチ入り枠を分けることで、監督やコーチは試合ごとに柔軟な選手起用ができます。

なお、26人はベンチ入りできる「選手」の人数です。監督やコーチなどのスタッフまで含めたベンチ内の総人数とは異なります。

【70人・31人・26人を比較】支配下登録と一軍登録の関係

プロ野球一軍登録人数

プロ野球の選手登録には、もう一つ重要な制度があります。それが「支配下選手登録」です。

一軍登録人数だけを見ていると、球団が保有できる選手の人数との違いが分かりにくくなります。

実際には、支配下登録、一軍登録、試合当日のベンチ入りという段階に分かれています。

3つの登録制度を比較



第1段階・球団が保有する選手

70人


支配下登録の原則上限

球団と支配下選手契約を結んだ選手。育成選手は別枠。





第2段階・一軍公式戦に出場できる選手

31人


出場選手登録の上限

支配下選手の中から選ばれる一軍登録枠。





第3段階・当日の試合に参加する選手

26人


ベンチ入りの上限

一軍登録選手のうち、その試合でベンチに入る選手。

この関係を整理すると、70人の支配下登録枠から最大31人が一軍登録され、さらにその中から最大26人が試合当日のベンチ入り選手に選ばれるという構造です。

支配下登録人数70人の意味

支配下登録とは、球団が選手と正式な支配下選手契約を結び、公式戦に出場できる選手として登録する制度です。

日本プロフェッショナル野球協約第79条では、原則として1球団が同一年度に支配下選手として登録できる人数を70人以内と定めています。

ただし、協約上の救済措置が適用される場合には、80人まで認められる例外規定もあります。

ここで注意したいのは、育成選手の扱いです。

育成選手は支配下登録の70人枠には含まれません。一軍の公式戦に出場するには、まず支配下選手への昇格が必要です。

2026年7月31日時点のNPB公式発表でも、各球団の支配下選手数と育成選手数は別々に集計されています。

登録制度の関係を一覧表で整理
制度・区分 人数の上限 主な役割
支配下登録 原則70人 球団が保有する支配下選手
育成選手 支配下枠とは別 将来の支配下昇格を目指す選手
出場選手登録 31人 一軍公式戦に出場する資格
ベンチ入り 26人 当日の試合に参加する選手

この表で重要なのは、70人・31人・26人は、それぞれ別の目的で設けられた人数制限だという点です。

一軍登録枠が余っていても、支配下登録されていない育成選手をそのまま一軍の試合に出すことはできません。

【登録抹消のルール】一軍から外れると10日間は再登録できない?

プロ野球の一軍登録で、ファンが特に気になるのが登録抹消のルールです。

主力選手が突然一軍登録を抹消されると、故障なのか、調整なのか、二軍での再調整なのかが気になるところです。

ここで重要なのが、原則として設けられている10日間の再登録制限です。

登録抹消後の再登録は原則10日間禁止

日本プロフェッショナル野球協約第85条では、出場選手登録を抹消された選手について、抹消公示の日を含めて10日を経過しなければ、再び出場選手登録を申請できないと定めています。

例えば、10月17日に登録抹消された場合を考えてみましょう。

日付 状況
10月17日 登録抹消
10月18日 2日目
10月19日 3日目
10月20日 4日目
10月21日 5日目
10月22日 6日目
10月23日 7日目
10月24日 8日目
10月25日 9日目
10月26日 10日目
10月27日 再登録可能

したがって、10月17日に抹消された選手は、原則として10月27日以降でなければ再登録できません。

NPBの2026年度公示でも、10月17日の登録抹消について「10月27日以後でなければ出場選手の再登録はできません」と案内されています。

なぜ10日間のルールがあるのか?

この制度は、選手の登録と抹消を短期間で繰り返すことを防ぎ、各球団が計画的に選手を起用するための仕組みです。

例えば、調子が悪い選手を一度二軍に下げ、数日後に再び一軍へ戻すという入れ替えを自由に認めてしまうと、登録枠の運用が不安定になります。

10日間の制限があることで、球団は選手を抹消する際に、一定期間の調整や回復を見込んだ判断を求められます。

10日間を待たずに再登録できる例外もある

ただし、すべての登録抹消に一律で10日間の制限が適用されるわけではありません。

感染症に関する特例や、その他の特別な措置が適用される場合には、通常の再登録ルールと異なる扱いになることがあります。

2026年10月3日のNPB公示でも、慶弔休暇特例によって10日間を経過する前の再登録が認められるケースが記載されました。

そのため、選手の復帰時期を正確に把握したい場合は、登録抹消の日付だけでなく、NPB公示に付された特例の注記も確認する必要があります。

【投手と野手の登録人数】セ・リーグとパ・リーグで違いはある?

一軍登録31人の内訳について、「投手は何人まで」「野手は何人まで」といった疑問を持つ人も少なくありません。

実際には、NPBの一軍登録枠には、投手と野手の人数を一律に固定する規定はありません。

投手・野手の人数配分は球団が決める

31人の枠内で、投手、捕手、内野手、外野手をどのように組み合わせるかは、各球団の編成方針によって変わります。

例えば、次のような考え方があります。

- 投手を多めに登録して救援陣を充実させる。
- 先発投手の登板間隔に合わせて登録枠を運用する。
- 捕手を複数人登録して守備面の選択肢を確保する。
- 代打や代走で起用できる野手を多めに確保する。

特に、投手の登録人数はチームの戦術と密接に関係します。

先発投手を中心に試合を組み立てる球団と、救援投手を多く起用する球団では、必要な投手の人数が異なるためです。

また、長いシーズンでは連戦や遠征が続くため、投手の疲労管理も重要な判断材料になります。

外国人選手にも別の登録枠がある

もう一つ見落としやすいのが外国人選手の登録人数です。

2026年の運用では、外国人選手は次の人数まで登録できます。

区分 人数
外国人選手の出場選手登録 最大5人
外国人選手のベンチ入り 最大4人

つまり、外国人選手を5人一軍登録していても、同じ試合で5人全員をベンチに入れることはできません。

この外国人枠は、通常の31人・26人という全体枠とは別に考える必要があります。

なお、外国人選手の人数制限は支配下登録の段階で一律に設けられているものではなく、一軍での出場選手登録やベンチ入りに関する制限です。

セ・リーグとパ・リーグの登録人数は同じ

セ・リーグとパ・リーグでは、試合の運営や指名打者制度などに違いがあります。

しかし、一軍登録人数については共通です。

比較項目 セ・リーグ パ・リーグ
出場選手登録 最大31人 最大31人
ベンチ入り選手 最大26人 最大26人
支配下登録 原則70人 原則70人
再登録制限 原則10日間 原則10日間

セ・リーグとパ・リーグのどちらでも、NPB共通の登録制度が適用されます。

そのため、リーグによって一軍登録できる人数が違うという認識は誤りです。

【プロ野球一軍登録人数の歴代変遷】なぜ31人に増えた?

現在の31人という登録枠は、最初から定められていた数字ではありません。

プロ野球の登録人数は、選手の健康管理や試合運営の事情に応じて変更されてきました。

特に大きな転換点となったのが2020年です。

一軍登録人数の主な変遷
時期 出場選手登録 ベンチ入り 背景
2019年までの従来運用 29人 25人 変更前の基本枠
2020年 31人 26人 新型コロナ対策の特例
2021~2023年 31人 26人 特例運用の継続
2024年 31人 26人 感染症特例へ移行
2025年 31人 26人 拡大後の運用を維持
2026年 31人 26人 同じ人数で運用
2020年に登録枠が拡大

2020年のプロ野球では、新型コロナウイルスの感染拡大によって、従来とは異なる試合運営が求められました。

選手の健康管理や負担軽減を考慮し、NPBは出場選手登録を29人から31人へ、ベンチ入り人数を25人から26人へ拡大しました。

この変更は、当初は特例として導入されたものです。

2024年からは感染症特例へ

2020年から続いていたコロナ特例は2023年で終了しました。

しかし、登録枠を元に戻すのではなく、2024年からは感染症特例という新たな運用に移行しています。

この段階でも、出場選手登録31人、ベンチ入り26人という人数は維持されました。

2026年も31人・26人が継続

2025年11月11日、NPBは2026年シーズンについても前年と同じ登録枠で運用することを発表しました。

外国人選手についても、出場選手登録5人、ベンチ入り4人という人数が維持されています。

日刊スポーツの報道によると、NPBの保科法規室長は、登録枠を維持する理由について次のように説明しました。

「運用が定着している」

この発言からも、2020年の感染症対策をきっかけに拡大した登録枠が、その後のプロ野球の運営に定着していることが分かります。

2026年は、単なる一時的なコロナ対策の延長というより、拡大後の人数を前提とした運用が続いているシーズンです。

【プロの結論】一軍登録人数を知るなら3つの数字を区別する

プロ野球の登録制度を正しく理解するためには、単純に「一軍は何人」と覚えるだけでは不十分です。

特に重要なのは、次の3つの数字を混同しないことです。

- 70人: 球団が保有する支配下選手の原則上限。
- 31人: 一軍公式戦に出場できる選手の登録上限。
- 26人: 試合当日にベンチ入りできる選手の上限。

この3段階を理解すれば、試合前のベンチ入り発表や、選手の登録抹消、二軍からの昇格といったニュースも読み解きやすくなります。

また、一軍登録人数が少ない球団だからといって、必ずしも戦力が不足しているとは限りません。故障者の状況や登板間隔、試合日程によって、登録人数を意図的に抑えている可能性もあります。

ファンがNPBの公示を見る際には、人数だけでなく、登録された選手のポジション、抹消された選手、再登録可能日まで確認すると、球団の戦力運用がより明確になります。

【プロ野球一軍登録人数】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年のプロ野球一軍登録人数は何人ですか?

2026年現在、出場選手登録は1球団最大31人です。ただし、試合当日にベンチ入りできる選手は最大26人となっています。

Q2:一軍登録31人全員が試合に出られますか?

いいえ。実際に試合当日のベンチ入り選手として選ばれるのは最大26人です。ベンチ入りしていない5人は、その日の試合には出場できません。

Q3:一軍登録を抹消された選手は何日で復帰できますか?

原則として、登録抹消の公示日を含めて10日間が経過した後、最短で11日目から再登録できます。ただし、特例が適用される場合は異なります。

Q4:支配下登録70人と一軍登録31人はどう違いますか?

支配下登録70人は球団が保有する選手の枠、一軍登録31人はその中から一軍公式戦に出場するための登録枠です。育成選手は支配下登録とは別に管理されます。

Q5:投手と野手の登録人数は決まっていますか?

一軍登録31人の中で、投手や野手を何人ずつ登録するかという一律の人数配分はありません。各球団が戦術や選手の状態に応じて決めます。

Q6:セ・リーグとパ・リーグで一軍登録人数は違いますか?

違いはありません。両リーグとも出場選手登録31人、ベンチ入り26人が基本です。

2026年のプロ野球では、出場選手登録31人、試合当日のベンチ入り26人という制度が採用されています。

支配下登録の原則上限は70人であり、育成選手は別枠です。また、登録抹消後の再登録には原則10日間の制限があります。

今回のポイントを最後に整理します。

確認する項目 2026年の人数・ルール
一軍登録 最大31人
ベンチ入り 最大26人
支配下登録 原則70人
外国人選手の一軍登録 最大5人
外国人選手のベンチ入り 最大4人
登録抹消後の再登録 原則10日経過後

2020年の特例から始まった31人・26人の運用は、感染症特例を経て2026年も継続しています。

今後、登録枠の制度変更が発表された場合には、NPBの公式発表と出場選手登録公示を基準に確認することが大切です。

プロ野球の登録人数を理解する最大の要点は、球団が保有する人数、一軍で出場資格を持つ人数、当日の試合に参加できる人数を、それぞれ分けて考えることです。

これを押さえておけば、一軍昇格や登録抹消のニュースも、より正確に理解できます。

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藤堂 弦
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